第一回廊の南面東側には、死後 の世界を表した「天国と地獄」が 描かれています。これはアンコー ル・ワットが填基寺院であること の根拠とされています。三段に分割 された壁面には、上段から極楽 界、裁定を待つ者の世界、地獄が 描かれています。地獄では苦抜きます。 火責め、針責め、ムチ打ちなどの 責め苦を受ける人々の姿や、防酸 大王に減刑を懇願する人々の姿 も。王権墓常のために政敵に対し てかなり残忍な行為を行ったとき れるスールヤヴァルマン二世は、 誰よりも強く死後に天界への道を 歩めることを望んでいたのであろ う。王自身が死後、ヴィシュヌ神 と一体化して神になるために、あ らゆる手段を駆使したかったに進 いない。この場合、壁面の空白を おそれていたのは、ほかならぬ王 自身だったのかもしれません。

